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108煩悩 [教学]

以前にネトゲ上で「108煩悩って何?」って訊かれて言葉に詰まったのを思い出して『倶舎論』なぞ引っ張り出してみました。

煩悩と言うと、むかーし、概論の授業の時、講師のセンセに食いついたのを思い出します。
その先生、授業のたびに無駄話をするんですよねぇ。無駄話をノートの端にメモっていたら・・・・ループしてやがる!
しかも、公用で休んだ翌週の授業で、高校を出たばかりの同輩の子の為に
「先週の授業の内容をかいつまんでお話していただけますか?」
ってお願いしたら
「休むやつが悪い」
とにべもなく突っぱねられたので
「なら今週から先生のくだらない雑談はおやめ下さい。全部ノートに取りましたから」
と返したのを思い出しました。

今じゃ完全にボケちゃって見る影も無いそうですが・・・・時は無常なりですね

 

諸説がありますが・・・・・

 

肝心の108煩悩ですが、 私がネトゲ上で言いかけたのは
「36に3かけて108なんですよねぇ」
と言うやつです。

これは六根に3種、六境に3種あわせて36。これが三世に配当されて108です。

六根と言うのは人の感覚器官です。
般若心経にでてくる「眼・耳・鼻・舌・身・意」のことです。それぞれに根をつけて呼びます。
視覚・聴覚・嗅覚・味覚・聴覚・触覚・意識覚?といったところでしょうか。
これには、好き嫌いどっちでもないの3種の感情がわくので18種あると言うわけです。

六境は六根の対象です。つまり感覚の元になるもの。
これも般若心経にでてくる「色、声、香、味、触、法」ですね。六塵ともいうようですね。
これにも苦楽とどっちでもないの3種があります。で、18種。

これら36種の煩悩が、三世(現在・過去・未来)の全ての時間に存在するので108となります。

 

ボケちゃった先生の授業では『倶舎論』が元でした。
『倶舎論』は龍樹先生があらわした、仏教百科みたいな本です。
その中の煩悩の説明によると

修行によって断つことの出来る三世に亙る煩悩(見惑)が88個
見惑を断つ位の人が繰り返し断つべき煩悩(修惑)これが10個
あわせて九十八随眠(ずいめん)といいます。

さらに十纏(てん)を加えて、百八煩悩となります。

九十八随眠の内訳は
四諦(苦・集・滅・道)に貪・瞋・癡・慢・疑・悪見(これが複数)を配当し
さらにこれら四諦を欲界・色界・無色界の三界に配当します。
いくつか出入りがあったりで、全部あわせると88になります。

欲界が32(苦10+集7+滅7+道8)
        苦諦に有身見・辺執見・邪見・見取見・戒禁取見
        集・滅諦に邪見・見取見
        道諦に邪見・見取見・戒禁取見

色界・無色界はそれぞれ瞋がなくなるので32-4=28

三界あわせて32+28*2=88 となります。

修惑は欲界が貪・瞋・癡・慢、残りが貪・癡・慢です。(4+3+3=10です)

 

十纏は・・・漸(自分に恥じない)無愧(人に恥じない)嫉(ねたみ)慳(ものおしみ)悪作(後悔)睡眠(眠りに陥らせる精神作用) 挙(そう状態のこと)小昏*沈(うつ状態のこと)忿(いきどおり)覆(罪をおおい隠すこと)

 *りっしんべんに昏

難しいですよね。 

 

 

お経の中で これらの「貪」「瞋」「癡」「慢」とか「惑」とか「纏」とか出て来たら、煩悩だと思えばいいです。


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